カーナができるまで
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飯沼一元の直撃インタビュー
カーナができるまで
元国立健康栄養研究所理事長でカーナの開発指導に当たられた
渡邊昌先生と対談しました。
コトのきっかけ
(飯沼) 東京農業大学の先生のところに米ぬかを持参して、食べる米ぬかの開発の相談に伺ったのは八年前でした。当時先生は公衆栄養学の教鞭をとる傍ら大豆イソフラボンの研究を推進されていましたね。
アメリカで米ぬかの食材化技術が三十年がかりで開発され、その装置を日本に導入しようとしたら、二十億円といわれ、自力で開発しようと相談に伺ったわけです。
(渡邊) いやー、NECの研究所長だった人がなぜ米ぬかを手掛けるのか、理解できませんでした。「食品の素人が技術的興味だけで始めたら失敗するに決まっているから、やるなら覚悟が必要です」と申し上げました。
そうしたら、糠(ぬか)という字は米へんに健康の「康」と書く。一方、日本人が食べている白米は米へんに白で「粕(かす)」である。 日本人に粕ではなく、健康の素の糠を食べさせたい、と熱弁をふるい出したので、これは気骨がありそうだと思って、相談に乗ることにしたわけです。
私は元々、人がやらないことに挑戦するのが好きですし、専門は医学と栄養学ですから、米ぬかの効用は勿論知っていました。
米ぬかを食材化するための基本問題
(飯沼) 米ぬかは腐敗しやすく、雑菌が多く、且つ、粒子が硬くて消化しにくいという厄介 者で、米ぬかを食材にしようと考える人は皆無でした。世界の米生産量は年間五億トンですが その一〇%を占める米ぬかは五千万トン産出され、その大部分が廃棄されています。
そこで、米ぬかを殺菌し、腐敗を防止し、微粉砕して食べやすくする研究を東京農業大学と共同で開始しました。
(渡邊) 米ぬかを腐敗させる原因となる酵素の活性を失わせる方法として「押出し機(エクストルーダ)」を試作し、実験しましたね。らせん状のスクリューに米ぬかを注入するだけで、酵素失活と殺菌が同時に達成できるなんて、最初は信じられませんでした。機械を動かしてしばらくすると、米ぬかがスクリューで圧縮され・加熱され、いい匂いのする腐敗しない米ぬかが出てくるのにはビックリしました。
米ぬかを食品にするには
(飯沼) 技術開発だけでは企業はやっていけませんから、米ぬかを食品にして販売することにしました。お客様の健康管理に役立って、おいしく食べやすく、買いやすい商品にするにはどうすれば良いか、が問題でした。
そのために、医学と栄養学の権威で、ご自身も糖尿病で苦い経験をされた渡邊先生の全面的なご指導をお願いしました。
(渡邊) そうでしたね。私は、国立がんセンターの疫学部長時代に、長年に亘って大豆の摂取とがん罹病率の関係を疫学的に調査してきました。そして、両者には明らかに相関があることが分かりました。また、その中で大豆イソフラボンが特に重要な因子になっていることを突き止めました。そこで、米ぬかと大豆たん白を組み合わせることを提案しました。
(飯沼) これは正に「たなぼた」でした。先生は医学・栄養学的観点からのアドバイスでしたが、この組合せは食べやすくするために研究中の超微粉砕技術にとっても極めて有効に作用することが分かったのです。しかも、日本人は昔から「ご飯にみそ汁」で生きてきたのですから、米と大豆は相性が良いのです。
私たちはすぐに、その実験に取り掛かりました。米ぬかの超微粉砕は大変難しい課題でした。全国の粉砕機メーカーをしらみつぶしに訪ね、粉砕テストを繰り返しましたが、何処も目標を達成できませんでした。
米ぬかが体内で有効に働くためには、超微粉化は必須なのです。これが不十分だと、同じ米ぬかでも体内での作用は半減し、且つ喉越しが悪くて飲料にはならないのです。
そして、米ぬかと大豆たん白の混合粉砕実験を重ねるうちに、これらの最適配合比があることを発見しました。
珊瑚ドロマイトの導入
(渡邊) 疫学調査で私は日本人が恒常的に不足している栄養素にカルシウムとマグネシウムが あることに気を揉んでいました。
そして、この対策にピッタリの食品材料があ ることを知り、すぐに飯沼さんに提案しました。カルシウム源としてはホタテ貝を粉砕したものなどがありますが、近年の海洋汚染の影響は避けられません。これに対して、珊瑚ドロマイトは一万年前に沖縄の海底に沈んだ珊瑚の死骸が海水中のマグネシウムを吸収して堆積した天然資源です。一万年前には海洋汚染は皆無と言ってよいでしょう。
(飯沼) 渡邊先生の提案を受けて、早速検討しましたが、「ドロマイト」というのは「泥」を イメージしやすく、大丈夫かなと最初は不安でした。しかし、良く調べてみると、カルシウム とマグネシウムの構成比がニ対一と人の骨格成分と同じになっていることが分かり、第三の 構成要素として採用することにしました。
カーナの誕生
(渡邊) 商品のネーミングはどうしたのですか
(飯沼) 社内でいろいろとアイデアを募集し、最終的にローマ神話に登場する健康を守る女神「carna」を採用しました。当初はこの名前の評判が悪く「カーナでは何のことだか分からない」など散々悪口を言われました。
最近では、お客様から「カーナやさんですか」 などと電話で気楽に声をかけていただけるようになり、悪口はなくなりました。
(渡邊) 随分苦労されたようですが、お客様も増えてきたそうで、良かったですね。
(飯沼) お陰さまで、このところ倍々ゲームで増えています。カーナの良さを理解していただけるお客様がいらっしゃることは本当に有難いことです。
今後とも一人ひとりのお客様を大切にして、お客様の悩み解決に貢献したいと思っています。そのためには先生にはこれまで以上にアドバイスを頂かなくてはなりませんので、今後ともよろしくお願い致します。 (おわり)
カーナができるまで
元国立健康栄養研究所理事長でカーナの開発指導に当たられた
渡邊昌先生と対談しました。
コトのきっかけ
(飯沼) 東京農業大学の先生のところに米ぬかを持参して、食べる米ぬかの開発の相談に伺ったのは八年前でした。当時先生は公衆栄養学の教鞭をとる傍ら大豆イソフラボンの研究を推進されていましたね。
アメリカで米ぬかの食材化技術が三十年がかりで開発され、その装置を日本に導入しようとしたら、二十億円といわれ、自力で開発しようと相談に伺ったわけです。
(渡邊) いやー、NECの研究所長だった人がなぜ米ぬかを手掛けるのか、理解できませんでした。「食品の素人が技術的興味だけで始めたら失敗するに決まっているから、やるなら覚悟が必要です」と申し上げました。
そうしたら、糠(ぬか)という字は米へんに健康の「康」と書く。一方、日本人が食べている白米は米へんに白で「粕(かす)」である。 日本人に粕ではなく、健康の素の糠を食べさせたい、と熱弁をふるい出したので、これは気骨がありそうだと思って、相談に乗ることにしたわけです。
私は元々、人がやらないことに挑戦するのが好きですし、専門は医学と栄養学ですから、米ぬかの効用は勿論知っていました。
米ぬかを食材化するための基本問題
(飯沼) 米ぬかは腐敗しやすく、雑菌が多く、且つ、粒子が硬くて消化しにくいという厄介 者で、米ぬかを食材にしようと考える人は皆無でした。世界の米生産量は年間五億トンですが その一〇%を占める米ぬかは五千万トン産出され、その大部分が廃棄されています。
そこで、米ぬかを殺菌し、腐敗を防止し、微粉砕して食べやすくする研究を東京農業大学と共同で開始しました。
(渡邊) 米ぬかを腐敗させる原因となる酵素の活性を失わせる方法として「押出し機(エクストルーダ)」を試作し、実験しましたね。らせん状のスクリューに米ぬかを注入するだけで、酵素失活と殺菌が同時に達成できるなんて、最初は信じられませんでした。機械を動かしてしばらくすると、米ぬかがスクリューで圧縮され・加熱され、いい匂いのする腐敗しない米ぬかが出てくるのにはビックリしました。
米ぬかを食品にするには
(飯沼) 技術開発だけでは企業はやっていけませんから、米ぬかを食品にして販売することにしました。お客様の健康管理に役立って、おいしく食べやすく、買いやすい商品にするにはどうすれば良いか、が問題でした。
そのために、医学と栄養学の権威で、ご自身も糖尿病で苦い経験をされた渡邊先生の全面的なご指導をお願いしました。
(渡邊) そうでしたね。私は、国立がんセンターの疫学部長時代に、長年に亘って大豆の摂取とがん罹病率の関係を疫学的に調査してきました。そして、両者には明らかに相関があることが分かりました。また、その中で大豆イソフラボンが特に重要な因子になっていることを突き止めました。そこで、米ぬかと大豆たん白を組み合わせることを提案しました。
(飯沼) これは正に「たなぼた」でした。先生は医学・栄養学的観点からのアドバイスでしたが、この組合せは食べやすくするために研究中の超微粉砕技術にとっても極めて有効に作用することが分かったのです。しかも、日本人は昔から「ご飯にみそ汁」で生きてきたのですから、米と大豆は相性が良いのです。
私たちはすぐに、その実験に取り掛かりました。米ぬかの超微粉砕は大変難しい課題でした。全国の粉砕機メーカーをしらみつぶしに訪ね、粉砕テストを繰り返しましたが、何処も目標を達成できませんでした。
米ぬかが体内で有効に働くためには、超微粉化は必須なのです。これが不十分だと、同じ米ぬかでも体内での作用は半減し、且つ喉越しが悪くて飲料にはならないのです。
そして、米ぬかと大豆たん白の混合粉砕実験を重ねるうちに、これらの最適配合比があることを発見しました。
珊瑚ドロマイトの導入
(渡邊) 疫学調査で私は日本人が恒常的に不足している栄養素にカルシウムとマグネシウムが あることに気を揉んでいました。
そして、この対策にピッタリの食品材料があ ることを知り、すぐに飯沼さんに提案しました。カルシウム源としてはホタテ貝を粉砕したものなどがありますが、近年の海洋汚染の影響は避けられません。これに対して、珊瑚ドロマイトは一万年前に沖縄の海底に沈んだ珊瑚の死骸が海水中のマグネシウムを吸収して堆積した天然資源です。一万年前には海洋汚染は皆無と言ってよいでしょう。
(飯沼) 渡邊先生の提案を受けて、早速検討しましたが、「ドロマイト」というのは「泥」を イメージしやすく、大丈夫かなと最初は不安でした。しかし、良く調べてみると、カルシウム とマグネシウムの構成比がニ対一と人の骨格成分と同じになっていることが分かり、第三の 構成要素として採用することにしました。
カーナの誕生
(渡邊) 商品のネーミングはどうしたのですか
(飯沼) 社内でいろいろとアイデアを募集し、最終的にローマ神話に登場する健康を守る女神「carna」を採用しました。当初はこの名前の評判が悪く「カーナでは何のことだか分からない」など散々悪口を言われました。
最近では、お客様から「カーナやさんですか」 などと電話で気楽に声をかけていただけるようになり、悪口はなくなりました。
(渡邊) 随分苦労されたようですが、お客様も増えてきたそうで、良かったですね。
(飯沼) お陰さまで、このところ倍々ゲームで増えています。カーナの良さを理解していただけるお客様がいらっしゃることは本当に有難いことです。
今後とも一人ひとりのお客様を大切にして、お客様の悩み解決に貢献したいと思っています。そのためには先生にはこれまで以上にアドバイスを頂かなくてはなりませんので、今後ともよろしくお願い致します。 (おわり)