米ぬかをまるごと安定な機能性食品新素材として提供
~オメガ3/6系不飽和脂肪酸を含む安定化米糠の新製造技術の開発~
この度、株式会社ライステック(所在地:東京都墨田区、代表取締役社長:飯沼一元、以下ライステック)は、東京農業大学(東京都世田谷区、学長:大澤貫寿)と共同で、日本の伝統食材である”玄米”の機能性を生かした食品新素材の開発に成功致しました。これに伴いライステックは、この新素材を『オリザブラン』シリーズとして来年4月より発売開始致します。
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高齢化、生活習慣病の増大、健康志向の高まりにより、健康食品市場は拡大しています。食料自給率が僅か40%のわが国は、各種ビタミン剤などを初め健康食品原料についてもその殆どを海外に依存し、食の安全性が国民を脅かすことも多くなっています。
一方、米糠(玄米の表皮部分)には、日本人に不足している栄養素、特にビタミン類、ミネラル、抗酸化物質およびオメガ3/6系不飽和脂肪酸(注)が豊富に含まれています。しかし、米糠は腐敗しやすく、粒子が粗く食感が悪いことから食材としては利用されてきませんでした。
ライステックは、米糠を安定な食品新素材することを目標に、2年前から東京農業大学との共同開発を続けて参りました。
その結果、以下の3つの技術開発に成功しました。
1)米糠の瞬間殺菌技術
米糠は玄米を精米機で精米したときに生じる副産物です。精米後の米糠はその油脂成分が直ぐに酸化しはじめ、2週間で使えなくなります。このため、従来は脱脂により油脂を除去していました。しかし、米糠油脂には日本人に不足しているオメガ3/6系不飽和脂肪酸(注)が含まれています。そこで、弊社は脱脂せずに米糠をまるごと一年間安定に保存できるようにする、経済的な瞬間殺菌方法を開発しました。詳細は下図をご参照下さい。
2)米糠の超微粉化技術
精米機で分離された米糠は、その粒子径が平均0.2mm(200ミクロン)と粗く、しかも硬いため、そのままでは、胃での消化に時間がかかるだけでなく、ざらざらして食感が悪いため、食材には向かないものになっています。この粗い米糠を平均粒子径を1/10の20ミクロン以下に粉砕する技術を開発し、特許を申請しました。これにより、胃の消化時間が約20%短縮されるとともに、食感が大幅に向上することを確認しました。
詳細は 下図をご参照下さい。
3)米糠の便通改善効果の確認
安定化米糠を主原料とする栄養機能粉末飲料『カーナの約束』を製品化し、その便通改善効果を東京農業大学公衆栄養学研究室で試験しました。
その結果、女子大生19名に対して摂取後の便通が有意に改善することが確認されました。
詳細は下図をご参照下さい。
米の年間生産量は世界で5億トンで、その10%の5,000万トンが副産物の米糠ですが、その大部分は有効活用されずに廃棄されています。
米糠は眠れる巨大食料資源であり、その食材化は地球資源的にも重要な課題であります。
ライステックは、現在厄介者扱いされている米糠を機能性の食品新素材に変身させ、健康飲料、菓子、パン、麺、シリアル、カレー、ハンバーグなどの食品応用の道を開拓することにより、人類の健康と世界の食料資源の有効活用に貢献したいと考えています。
◆『オリザブラン』シリーズの概要
原料: JA江刺金札米ひとめぼれ 減農薬・減肥料栽培の籾保管特別栽米
殺菌: 産地精米後、現地にて直ちに瞬間殺菌、一般生菌数1000/g以下。
製品タイプ:水溶性米糠、不溶性米糠、大豆プロテイン配合超微粉米糠、微粉砕
米糠、安定化米糠の5種類。
(注)オメガ3/6系不飽和脂肪酸:体内で合成できないので、食摂取が必須な必須脂肪酸で、今年4月に日本人に必要な摂取基準が厚生労働省で初めて定められた。
オメガ3は日本人に不足がちで、血流や免疫機能の改善に関係すると言われている。
≪株式会社ライステック 概要≫
所在地:〒130-0026 東京都墨田区両国1-8-4 両国坂本ビル603号
TEL : 03-3635-9666
FAX : 03-5638-2134
設 立: 平成14年12月20日
資本金: 2,500万円
従業員: 10名。
事業内容:米の機能性食品の開発、製造、販売事業等
URL : http://www.ricetech.jp
関連URL :健康寿命くらぶ http://ricetech3.shop3.makeshop.jp/
≪本件に関する問い合わせ先≫
株式会社ライステック 担当:飯沼 一元
TEL : 03-3635-9666
E-mail: inuma98@mug.biglobe.ne.jp